病気で発覚 菜食主義の落とし穴・・・とは?

病気で発覚 菜食主義の落とし穴・・・とは?

あなたは、
菜食主義(ベジタリアン)についてどんなイメージを持っていますか。

肉など動物性食品を食べない理由は、

・減量に良い、
・芸能人がやっていそう、
・おしゃれ、
・健康食、
・動物愛護、
・宗教・・・など、いろいろと思い浮かぶでしょう。

 
菜食主義はなんとなく
健康に良さそうなイメージがあります。

だが、
欧米に比べ日本ではまだまだ認知度は低く、
そのためか、菜食主義にも種類のあることや、
栄養面において意外な落とし穴があることも知られていません。

なので、栄養学からみた菜食主義についての話です。

菜食主義の分類
 

菜食主義というと植物性食品しか食べないようなイメージがあります。

一部の動物性食品は許容される菜食主義から、
動物性食品を全く口にしない「ビーガン」までいくつかに分類されます。

健康や栄養面で必要とされる配慮が異なります。

 

菜食主義は、許容される食品によって、その呼び方も違います。

「セミ・ベジタリアン」は本来のベジタリアンではなく、

魚や鶏肉などの動物性食品は禁じられておらず、

特定の栄養素が不足する心配はあまりありません。

次に「ラクト・オボ・ベジタリアン」ですが、
動物性食品は乳製品と卵のみ許容されています。

乳製品や卵は栄養価の高い食品なのですが、
鉄分をあまり含んでいません。

特に思春期の女性では鉄分の不足が心配されています。

乳製品のみ許される
ラクト・ベジタリアン」も
ラクト・オボ・ベジタリアンとほぼ同じ栄養リスクがあります。

全ての動物性食品を取らないビーガンですが、

鉄やビタミンD、カルシウム、亜鉛などのビタミン、

ミネラルや必須脂肪酸、たんぱく質など成長期に健康的な体を作るために

欠かせない大事な栄養素が不足しやすいことが知られています。

また、その中には、ビタミンB12のように、
植物性食品では充足できない特殊なビタミンがあるため注意が必要です。

菜食のメリットは?

肥満や高コレステロールによる循環器疾患が社会問題となっている米国では、

菜食主義は、糖尿病や高血圧、心疾患の予防に効果がありそうな

健康的な食事の一つとして認知されています。

確かに生活習慣病に悩む人には、
とてもメリットのある食事法です。

また
植物性の食品は食物繊維を豊富に含むため、
腸内の善玉菌が活発になったり、腸の動きを高めて排便しやすくします。

減量効果ですが、
菜食は消化吸収に負担がかかります。

水分を吸収して、かさが増えやすいため、
ある程度の満腹感を持たせながらエネルギー摂取量を
減らすことが期待できます。

菜食では動物性食品の代わりに
穀類や豆類をとることで、エネルギーやたんぱく質を確保できます。

だが
穀類には、鉄やカルシウムといったミネラルの吸収を阻害する
物質を含んでいることがあり、ミネラルの吸収率が低くなる傾向があります。

また、
必須脂肪酸であるn-3系脂肪酸は魚が主な供給減なのですが、
植物性食品ではエゴマ油やクルミなど限られたものにしか含まれていません。

だから、
意識して取るようにしないと不足するおそれがあります。

菜食では成長期に大切な栄養素が不足しやすく、
将来の骨粗しょう症の原因になったり、
無排卵月経のリスクも高めたりするおそれがあります。

なので、

思春期の女性が減量目的に行うのは危険です。

深刻なビタミンB12欠乏

ビーガンと呼ばれる完全菜食を実施する上で、
最も気をつけたい栄養素がビタミンB12です。

ビタミンB12は動物性食品に広く含まれております。

体内にも数年から十数年分も備蓄が可能なため、
定期的に動物性食品を摂取している人についてはほとんど
不足することがありません。

完全菜食をはじめてもすぐには身体に悪影響は表れないのですが、
突然の原因不明の体調不良などでビタミンB12の欠乏が発覚することがあります。

ビタミンB12はDNA合成や脂肪酸合成に関わる重要な栄養素で、

欠乏すると巨赤芽球性貧血や末梢(まっしょう)神経障害などを

発症するリスクが高まります。

菜食主義人口の多い米国では、

菜食主義の人が栄養バランスのとれた食生活ができるよう、

ベジタリアンを対象とした健康的な食事摂取パターンというものが

公表されています。

以前は、海藻、大豆の発酵食品であるテンペ、

みそなど一部の食品にはビタミンB12が含まれていると考えられ、

サプリメントを嫌う菜食主義の人の間で用いられていました。

ただ、実際にビタミンB12が含まれているとはいえ、

これらの食品の摂取だけでは、安定したビタミンB12補給という点で

不十分ではないでしょうか。
 

米国のニューイングランドで、海藻などをよく食べる菜食グループを対象に行った調査では、

グループに属する大人や子供が、動物性食品を摂取する人たちに比べて、

血液中のビタミンB12が低い値だった、という結果が出ています。

また、ビタミンB12が含まれているからといって、

貯蔵・保存した後に摂取した場合、ビタミンB12が変化せず、

十分に吸収できるかどうかについては不明な点が多いです。

このような点からも、
完全菜食を健康的に行うためには、
菜食主義者向けの食品にビタミンB12を添加した
食品やサプリメントの摂取がのぞましいでしょう。

少量の動物性食品取って
栄養学の視点で考えると、菜食によって得られるメリットは、
少しの肉や乳製品を食べたからといって、
無くなってしまうようなものではありません。

動物性食品が身体に良くないと思ってしまい、
必要以上に避けてしまうのも肉の食べ過ぎとは別の健康上の
問題を引き起こしかねません。

野菜中心の食事をする場合でも、

肉など動物性食品を食べてはいけないような特別な理由がないかぎり、

ビタミンB12のような植物性食品では補えない栄養素が不足しないよう、

少量の動物性食品を取るようにしてほしいと思います。

また、
成長期の子どもに必要な栄養が不足しやすいため、
菜食主義の家庭でも、子どもには別メニューを用意するといいようです。

やはり、いろんなモノをバランスよく食することが
健康的な食生活の第一歩ですし、それが結論です。

   

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